ダイヤモンド半導体、「究極の性能」も実用化に壁 新発想で挑む開発

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土居新平
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 半導体は家電やパソコン、自動車などあらゆる製品に使われる。経済安全保障の分野でも注目され、各国が技術開発に力を入れる。そんななか、人工ダイヤモンドを基板に使った半導体の研究が国内で進む。ダイヤ半導体は従来製品を上回る「究極」の性能を持つとされる。ある企業が昨秋、直径2インチ超(55ミリ)の半導体向けダイヤの生成に成功したと発表した。

 半導体を長年、研究してきた佐賀大学の嘉数誠教授(61)の研究室に、男性が一人で訪ねてきたのは2016年夏のことだ。「アダマンド並木精密宝石」という聞き慣れない会社の人だった。

 応接スペースに腰を下ろした男性は「見ていただきたいものがあります」と8ミリ角の物質を示した。「こんなものができました。半導体に使えないでしょうか」

 人工ダイヤモンドだった。見た瞬間に「戦慄(せんりつ)が走った」。大きなものの生成は技術的に難しく、従来のダイヤを使った半導体は4ミリ角がほとんど。研究向けが中心で本格的な実用化はされていない。「すごい発明ですよ。必ず半導体にしましょう」。嘉数さんはこう応じた。

 半導体は家電やスマホ、自動…

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