第4回「女らしさ」の利用、為政者が始めたら 戦火の前に気づくべきこと

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聞き手・伊藤和行
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 77年前まで続いた第2次世界大戦では、日本をはじめ多くの国が女性の戦闘参加を制限した。一方、ロシアの侵攻を受けるウクライナ軍に占める女性の割合は15%以上とされ、女性兵士に注目が集まる。日本でも女性自衛官は年々増加。この流れは、男女平等と歓迎していいのか。背景には何があるのか。戦争とジェンダーの関係を研究する一橋大学大学院の佐藤文香教授(50)にきいた。

 ――7月に著書「女性兵士という難問」(慶応義塾大学出版会)を出版されました。ロシア軍と戦うウクライナの女性兵士の姿をどう見ていますか。

 「他国による侵攻から国を守るために立ち上がる人々がおり、その中に女性も多く含まれるというのは、当然ありうることです。現在、ウクライナだけでなく世界中で女性兵士は増えています」

 「研究者としては、彼女たちの存在が戦争遂行にどういう効果をもっているのかに着目しています。ウクライナでは、ゼレンスキー大統領が18~60歳の男性を徴兵に備えて出国禁止とし、賛否両論が巻き起こりました。男性差別だという批判の声も少なからずありましたよね。一方で、命令されたわけではない女性たちが国に残り戦う姿をみせることは、国内と国外に対して、それぞれ大きな意味を持ったと思います」

 ――どういう意味でしょうか。

連載「ゆらぐ『平和』のかたち」一覧

戦争や軍隊をジェンダーの観点から長年研究してきた佐藤文香教授。軍隊で女性の姿が盛んに取り上げられるようになっても、単純に「ジェンダー平等」と捉えない方がいいと指摘します。

 「国内では、男性に対して…

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