第2回「効率化」と「競争」の光と影とは 大阪維新の会が進めた民営化

有料記事維新

久保田侑暉、新谷千布美
[PR]

 地域政党大阪維新の会」は「民間活力の導入」を掲げ、公園運営や地下鉄の民営化、民間人材登用を進めてきた。大阪府・市のトップを維新が占めるようになって10年。維新流「民営化」の光と影とは。

 青々とした芝生広場にシートを敷いて語らう若者、散歩を楽しむ家族連れ。この広場を取り囲んでカフェやレストランなど19店舗が並び、中にはフットサルコートもある。

 大阪市立天王寺公園のエントランスエリア「てんしば」(約3ヘクタール)は休日になると人々でにぎわう。

 「大阪維新の会」の橋下徹代表(当時)が市長時代の2014年、天王寺公園の運営事業者として近鉄不動産(大阪市)を選定。同公園の運営を民間に委託するのは初めてで、市内の公園では大阪城公園に続き2例目だった。

 かつては無許可のカラオケ露店が連なり、「青空カラオケ」と呼ばれた。酔っ払いの客もいて、騒音などの苦情は絶えなかった。近鉄不動産は公園の一部をリニューアルし、15年に「てんしば」をオープンした。

 現在、維新代表を務める吉村洋文大阪府知事参院選公示翌日の6月23日、街頭でこうアピールした。

 「十数年前は若いカップルは近づきにくい公園だったが、親子3世代で楽しめる場に変わった。民間とも協力しながら、増税しなくても雇用が生まれ、民間が活躍する社会を作っていける」

 市によると、14年度に146万人だった来園者は、19年度に503万人。コロナ禍で人出が落ち込んだ20年度も381万人だった。市が負担する維持管理費は約3700万円から700万円に減少。事業者からは年間3600万円の公園使用料が入る。

連載「維新の実像 大阪はどう変わったか」(全3回)はこちら

 大阪府市での施策を「実績」として訴え、昨秋の衆院選と今夏の参院選で議席を伸ばした維新の会。維新が大阪府知事、大阪市長のダブル選挙を制してから10年で、大阪はどう変わったのか。「副首都」「民営化」「財政」の三つの側面から検証します。

 ただ、民営化はプラスの側面…

この記事は有料記事です。残り2320文字有料会員になると続きをお読みいただけます。