「油に凝固剤入れて加熱」関係者が説明 30店以上が被災 市場火災

鈴木優香、古畑航希、山本大輔、板倉大地
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 北九州市の旦過(たんが)市場一帯で10日に起きた大規模火災で、市消防局は12日、被災した店舗は30以上にのぼると発表した。捜査関係者によると、火元とみられる飲食店の関係者は、出火当時の状況について「凝固剤を入れた天ぷら油を加熱したまま放置し、煙が出たため水をかけ(て消火しようとし)たら火が上がった」と証言。出火後に客とともに避難した、と説明しているという。

 福岡県警と市消防局は同日、約70人態勢で現場の実況見分を行い、詳しく調べている。焼損面積は2千平方メートルを上回る可能性があるという。

 この日は、小倉北消防署の幹部が報道陣の取材に応じ、鎮火までに20時間以上を要した原因として、現場が燃えやすい木造建築の密集地であり、放水がトタン屋根に阻まれて火に届きづらい状況だったことを挙げた。出火元から周囲への延焼が早かったという。

 火元となったとみられるエリアは飲食店が密集する「新旦過横丁」と呼ばれ、4月の大規模火災でも焼失が激しかった。消防は4月の火災後、防災面での指導を行うために、被災を免れた横丁の飲食店が営業を再開する際は、事前に消防に連絡をするように要請していたが、連絡をしてきた店はなかったという。同署が消火器の設置などを確認する立ち入り検査を横丁で最後に実施したのは、2020年12月だったという。(鈴木優香、古畑航希、山本大輔、板倉大地)