ターゲットNo.357 狙われた武蔵野、解き明かすカギは米公文書

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 天井の配管がむき出しの薄暗い空間に、すし詰めになった搭乗員たち。視線の先の壁面に、関東地方の地図が広げられている。

 将校らしき男性が地図の中心を指さし、作戦を説明しているように見える。

 米軍の航空母艦「バンカーヒル」の艦内。1945(昭和20)年2月15日に撮影されたモノクロ写真だ。

 東京都武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館で15日まで開催中の企画展「戦争と武蔵野Ⅷ」で展示された。

 この場面の撮影から2日後、市内の軍需工場「中島飛行機武蔵製作所」を標的とした5回目の空襲があった。B29による高度8千メートルからの空爆が中心だったそれまでと異なり、艦載機が接近して爆弾を放った。

 「武蔵製作所は甚大な被害を受けたが、5回目の空襲は未解明の部分が多い。深掘りしようと考えた」と同館の公文書専門員、高野弘之さん(45)。昨年度の米国立公文書館資料調査で、この空襲に狙いを定めて海軍関連のファイルを中心に発掘に取り組んだ。

 500ポンド爆弾を搭載する様子、ロケット弾を取り付けた戦闘機……。調査で収集した写真の数々をこの夏、パネルで見せた。

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 武蔵野ふるさと歴史館は、2014年12月に開館した。昨年度まで館長を務めた栗原一浩さん(60)=現・吉祥寺シアター支配人=は開館前、市所蔵の中島飛行機の関連資料を引き継いだときをこう振り返る。

 「博物館としての展示には、耐えられるものではなかった」

 公文書館と博物館の機能を併…

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