平塚の鳥写し40年 79歳岡根さん市博物館で展示

足立朋子
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 40年来、神奈川県平塚市で野鳥を撮り続けているカメラマン、岡根武彦さん(79)の写真約300点などを紹介する展示「野鳥愛」が、平塚市博物館で開かれている。希少な渡り鳥「ベニバラウソ」から身近なスズメまで、生き生きとした姿が並ぶ。

 岡根さんは元々は星空の撮影が趣味だったが、年齢と共に深夜がつらくなった。目標をガイドブックにあった平塚の野鳥リストの制覇に変え、これまでに286種を撮影してきた。モットーはストロボは使わず営巣地に近づかないなど、野鳥を刺激しない撮影。追いかけ回すのではなく、身近な場所でポイントを決めてじっと待つ。

 原点は、市博物館の元名物館長、故浜口哲一さんが提唱した「トコロジスト」。「その場所の専門家」という意味で、身近な川でも山でも田んぼでも、自分の好きなフィールドを決め、繰り返し歩いてじっくり観察する。

 最近、気になるのはツバメの激減だ。軒下に営巣されるのを嫌い、取り払う家庭が増えているが、「野鳥で唯一、人を信頼して人家に営巣する鳥。その信頼にこたえてやってほしい」と訴える。

 9月4日まで(月曜休館)。展示を企画した松本典子学芸員は「リラックスした鳥たちが見せる表情を楽しんでほしい」と話す。連日、岡根さんが常駐して来館者と鳥談議を交わしている。そのほか、全国的に知られる地元の野鳥観察グループ「こまたん」の活動紹介や、小田原市出身の遠藤勇さんのバードカービング(木彫りの鳥)の展示もある。問い合わせは市博物館(0463・33・5111)へ。(足立朋子)