「悪魔の詩」ラシュディ氏襲撃 「衝撃だ」 バイデン大統領が声明

ワシントン=清宮涼
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 小説「悪魔の詩」で世界的な議論を巻き起こした著名作家、サルマン・ラシュディ氏(75)が12日、米ニューヨーク州で襲われた事件を受け、バイデン米大統領は13日、声明を出した。「凶悪な攻撃を受けたと知り、衝撃を受け、悲しみに暮れた」と述べ、ラシュディ氏の回復を祈るとした。

 ラシュディ氏は、講演のために訪れたニューヨーク州ショトーカの教育施設「ショトーカ総合学園」で、男に首や腹部を刺された。米メディアによるとラシュディ氏の容体は深刻で、入院を続けている。

 バイデン氏は声明で、ラシュディ氏を「人間への洞察力、物語への比類のないセンスを持ち、脅迫や沈黙を拒否し、本質的で普遍的な理想を表している」と評価。「真実。勇気。回復力。恐れることなくアイデアを共有する能力。これらは自由で開かれた社会の構成要素だ」と述べ、「ラシュディ氏と、表現の自由を支持するすべての人々と連帯する」とした。

 ニューヨーク州警察は12日、ラシュディ氏を壇上で襲ったとして、現場で身柄を拘束したニュージャージー州在住のハディ・マタール容疑者(24)を殺人未遂や暴行の罪で訴追した。マタール容疑者は13日、州裁判所で無罪を主張した。(ワシントン=清宮涼