新型コロナウイルスの「第7波」の感染拡大が止まらず、高齢者施設では利用者が中等症でも入院できないケースがある。多くの施設が高齢者は重症化リスクがあるとして「軽症でも原則入院」を求めてきたが、病床逼迫(ひっぱく)の現状に直面。施設内療養の対応に追われている。
厚生労働省によると、高齢者施設のクラスター(感染者集団)の発生件数は、8月1~7日に587件。1週間あたりでは前週の502件から85件増えた。「第6波」のピークだった2月14~20日の479件を上回り、最多を更新した。
高齢者は重症化しやすく、施設内では感染拡大のリスクも高いとして、利用者が軽症でも原則的に入院できるように、施設側は求めてきた。だが、東京都内の特別養護老人ホームの施設長は、苦しい胸の内を明かす。「第7波による感染拡大と医療逼迫の状況は、明らかに今までとは違う局面だ。利用者の『原則入院』を求め続けるのは難しい。言ったところで無理」
この施設では、8月上旬、利…

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