戦争の惨禍、再び繰り返されぬことを切に願う 天皇陛下おことば全文

多田晃子

 天皇、皇后両陛下は15日、東京・日本武道館で開かれた政府主催の全国戦没者追悼式に出席した。天皇陛下は「おことば」で、コロナ禍の現状に言及しつつ、これまでと同様に「深い反省」などを盛り込み、「再び戦争の惨禍が繰り返されぬこと」を切に願うと述べた。陛下の「おことば」は次の通り。

 本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

 終戦以来77年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。

 私たちは今、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による様々な困難に直面していますが、私たち皆が心を一つにし、力を合わせてこの難しい状況を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います。

 ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。(多田晃子)