甲子園に行ってもスタバに並ぶ選手たち 感じた「温度差」と引き際

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野田枝里子
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 帝京高校硬式野球部を監督として甲子園で春夏合わせて3度の優勝に導いた前田三夫さん(73)は2011年ごろから「温度差」を感じるようになってきた。

 ちょうど、二松学舎大付や関東第一といったライバルが台頭し、「東東京」の勢力図が変わってきた頃でもあった。

 これまで自ら甲子園での優勝を目指し、常に先頭に立って駆け抜けてきた。

 「甲子園に連れて行っても、生徒はぶらぶらして、スタバに並んでいた。甲子園に熱くならない、そういう感覚を持った子もいる。良いか悪いかは断言はできない。持て、とは言わないけれど、夢を持たないで野球をやる子が多くなったとは思う」

 「勝負うんぬんより、神宮で一発を打ちたいとか、自分の記録にこだわっている姿に腹が立って、どうしたものかと考えた」

 それまでとは、全く違う悩みだった。

 「昔だったら、『これじゃい…

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