若狭湾で精霊船、宇治で平和の像に献花 終戦の日、京都では

大野宏、小西良昭
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 終戦の日の15日、京都府内各地で人々が戦没者らを悼み、平和への思いを新たにした。

 舞鶴市の若狭湾に面した小橋集落では、祖先の霊を浜から海へ送り出すお盆の伝統行事「小橋の精霊船(しょうらいぶね)行事」があった。

 浜から見える葛島沖では1945年7月30日、漁船が米軍機の攻撃を受け、4人が死亡した。その鎮魂の意味もあるという。

 竹や稲わらで組み上げた長さ約6メートルの船にお盆の供物や、施餓鬼法要で使った旗などを飾りつけ、漁船で引いて沖へ送り出した。

 以前は10~15歳の男子が行事の中心で、府の登録文化財でもあるが、少子化で今は大人が中心に。副区長の浜田鉄也さん(45)は「竹を切り出す人手の確保などが厳しくなっている。行事のあり方を考えないといけない」と話した。

 宇治市役所前では第60回市民平和祈念集会があった。平和学習長崎市へ派遣され、同市で9日に開催された平和祈念式典に参列した小中学生15人を含む約110人が出席した。

 北宇治中1年の岩佐和貴さん(12)が宇治市の「核兵器廃絶平和都市宣言」(1987年決議)を読み上げた。松村淳子(あつこ)市長や子どもらがハトを天に掲げる「平和の像」に献花。正午の鐘を合図に黙禱(もくとう)した。鐘の前には広島、長崎で被爆した石と那覇で砲弾を受けた戦災石が展示されている。

 大久保小6年の岡田理央さん(12)は15日が誕生日。祖父に「戦争は二度と繰り返してはいけないと知ってほしい」と言われた。長崎の資料館で潰れた瓶を見て「たった一発の原爆の強さにびっくりした」。家族や友だちに伝えたいことを聞くと「どんな理由があっても戦争はいけない」と答えた。

 長崎訪問の団長を務めた東宇治中2年の吉川輝竜さん(13)は「式典で被爆者の合唱団の歌が心に残った。私たち子どもの世代も平和の意識を強めたい」と話した。合唱団は高齢化もあり、式典で歌うのは今年が最後となった。(大野宏、小西良昭)