吉永小百合さんが悩んだ演技 いまも胸に残る、元ひめゆり学徒の言葉

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藤谷和広
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 戦争がテーマの映画を集めた「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」が10~12日、千葉県流山市のスターツおおたかの森ホールで開催された。今回が11回目で、県内で開かれたのは初めて。沖縄戦を描いた「あゝひめゆりの塔」(1968年)の上映後には主演の吉永小百合さんが登壇し、撮影時のエピソードや沖縄への思いを語った。(藤谷和広)

 吉永さんが演じたのは、沖縄戦に動員され、負傷兵の治療などにあたった「ひめゆり学徒隊」。生徒と教師合わせ240人のうち、米軍の攻撃や集団自決によって136人が亡くなった。手榴弾(しゅりゅうだん)で自決する場面では、操作を誤り、顔にやけどを負いながら、撮影を続けたという。吉永さんは、「ただただ泣いてしまって、興奮してしまって。こういう演技の仕方でよかったのだろうかと大変悩んだ」と振り返った。後年、かつての学徒から、「涙も出ないくらいにつらい経験をした」と聞いた。「その言葉はいつまでも胸に残っています」

 沖縄の復帰から今年で50年。吉永さんは、米軍基地の負担が集中する状況に心を痛めてきた。「沖縄を私たちは真剣に支えているだろうか。こういう時期に沖縄のこと、(沖縄戦で)犠牲になった方たちのことを考えてほしい」と思い、この作品の上映を持ちかけたという。

 映画では、吉永さん演じる主人公らがみんなで歌をうたったり、はしゃいだりする場面も多い。上映会に参加した大学生の女性(18)は、「今も昔も変わらないなと思った。彼女たちと同じくらいの年齢なので、もし自分があの場にいたらどうしただろうかと考えた」という。高校の修学旅行で沖縄を訪れる予定だったが、コロナ禍で中止になった。「沖縄で現地の人の話を聞いてみたい。すぐ行動を起こすのは難しいけど、事実を知るだけでも違うと思う」と話した。

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