悪疫病魔退散願い 人形まつり 二戸・山内地区

小幡淳一
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 【岩手】住民たちがわら人形を手作りし、地域の安全を祈るお盆恒例の「人形まつり」が16日、二戸市浄法寺町山内であった。約190年前の江戸末期に起きた天保の飢饉(ききん)の際、疫病を払うために始まったとされ、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災のほか、農薬がなかった時代には害虫駆除も祈っていたという。

 山内地区ではこの日、約20人が集まり、水でわらを湿らせてたたき、柔らかくしてから、昔ながらの技法で男女のわら人形を作り上げた。体の悪い部分に当て、病を移したせんべいを人形に結びつけるのが習わしで、太鼓の音に合わせて地区内を練り歩いたあと、外れで燃やした。

 稲わらで巧みに縄をなっていた山内万司さん(83)は「幼いころは地区に同級生が10人近くいたが、今は子どもがいない状態。寂しいが、いつまでもこの風習を続けていきたい」と話していた。(小幡淳一)