旧陸軍の偵察機、タイヤが現存 リヤカーに転用「大変貴重な資料」

森直由
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 現在の兵庫県稲美町加古川、三木両市にまたがる台地に旧陸軍太平洋戦争末期に整備した「三木飛行場」を紹介する企画展が、三木市立みき歴史資料館で開かれている。ここで訓練を積んで亡くなった特攻隊員の遺書や戦時中の飛行場の写真、戦闘機の模型など約70点が並んでいる。

 資料館によると、飛行場は広さ約200万平方メートル、3本の滑走路は最長で約2千メートル。1944年3月に工事が始まり、10月から飛行部隊が配備された。特攻隊の訓練場として使われるようになったとされる。訓練をした多くの若者が特攻で命を落とした。

 企画展は「三木飛行場の記憶」と題し、市民から借りた資料などを展示。特攻隊員らが記した遺書(複製、翻刻)には「母上様喜んで下さい」「無駄死はせぬ覚悟」「終りに当り何も書く事は有りません」「父母兄弟の写真を抱えて体当りいたします」などとつづられている。

 また、三木飛行場に駐機していた偵察機のタイヤも展示。戦後、地元でリヤカーのタイヤとして転用されていたものだ。資料館は「同機のタイヤは国内でもほとんど現存しておらず、大変貴重なものだ」としている。

 資料館の金松誠学芸員(45)は「来館者は県外から訪れる方や、子どもを連れた親子連れも多い。戦争の悲惨さ、平和の尊さを感じてもらえたら」と話す。

 入場無料で9月25日まで。祝日を除く月曜日と9月20日は休館。問い合わせは資料館(0794・82・5060)。(森直由)