県民全員が月2杯多く食べれば… 「ダサイタマ」日本一への野望

小林未来
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永谷晶久さん(41)

 香川県から遠く離れた埼玉で、一人ライバル心を燃やしてきた。農林水産省の統計で埼玉はうどんの生産量が香川に次ぐ2位。「埼玉を日本一のうどん県に」と旗を振り続けて7年。会員はゼロだが会長として活動する。県内のうどん店を独自に調べ、周囲を巻き込んでイベントに携わってきた。

 メーカー勤務の傍ら、地元・入間市主催の行事にボランティア参加したのがきっかけで街おこしに目覚めた。「ダサイタマ」の風評を変えたい。そう思っていたときに「うどん生産2位」を知った。歴史をひもとき、県内の農業者が効率のよい麦の栽培技術を確立したことを知った。

 埼玉のうどんは、つけ麺タイプやしょうゆベースのほうとうなど20種類以上ある。コシが強い麺のイメージが定着している香川の讃岐うどんとは対照的だ。「江戸から各地に延びる街道があり、いろいろな文化を採り入れてきた。多様性こそが魅力です」

 生産量は香川県の半分。計算上は、埼玉県民が今より月に2杯ずつ多く食べれば人口比で日本一になるという。今春には、県内のうどんを紹介するパンフレットの監修を県観光課から任された。

 「埼玉に実はこんなに誇れる食文化があった。ディスカバリー埼玉です」。埼玉県民は地元への関心が薄いと言われるが、そんなことはない。原動力は郷土愛だ。小林未来