東京五輪組織委元理事を逮捕 スポンサー選定で収賄の疑い 東京地検
東京五輪・パラリンピックのスポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側からスポンサー選定などをめぐって計5100万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は17日、大会組織委員会の元理事・高橋治之(はるゆき)容疑者(78)を受託収賄容疑で逮捕し、発表した。AOKIの前会長・青木拡憲(ひろのり)(83)、前副会長・青木宝久(たかひさ)(76)、専務・上田雄久(かつひさ)(40)の3容疑者も贈賄容疑で逮捕した。
組織委の理事らは「みなし公務員」と規定されている。特捜部は認否を明らかにしていないが、関係者によると、高橋元理事は「資金は五輪とは関係ないコンサル料で、不正な働きかけもしていない」などと容疑を否認。青木前会長も資金提供を認めたうえで「理事としての行為に対して支払ったわけではない」と賄賂性を否定しているという。
発表などによると、高橋元理事は2017年1月~21年6月、青木前会長らから、東京五輪・パラ大会のスポンサー契約や公式ライセンス商品の契約について有利な取り計らいを受けたいという依頼を多数回受けた。そのうえで、17年10月~22年3月、青木前会長らの資産管理会社から高橋元理事が代表のコンサルタント会社「コモンズ」に計5100万円の賄賂を振り込ませた疑いがあるという。
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関係者によると、コモンズは…
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