なぜ戦争するのか、養老孟司さんへの問い 変われなかった戦後日本

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聞き手・浜田奈美
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 ウクライナ侵攻が続く中、鎌倉在住の脳科学者養老孟司さんの元に、戦争にまつわる多くの問いが寄せられている。戦後77年の今夏、84歳の養老さんは何を思うのか。

 養老さんは、物理学者のアインシュタインと心理学者のフロイトの往復書簡「ひとはなぜ戦争をするのか」(講談社学術文庫)の文末の解説を手がけた。

 今から90年前の1932年、アインシュタインは国際連盟から「相手を選び、現代文明で最も重要な問いについて意見交換を」と提案を受けた。そこでフロイトを選び、こう問いかけた。「人間を、戦争というくびきから解き放つことは出来るだろうか」

 フロイトは戦争を完全になくしたいと願う立場から、社会があまねく「文化的」にならない限り戦争はなくならないと返答した。

アインシュタインとフロイトでも出ない「答え」

 邦訳は2000年に初版、16年に文庫版が出版され、ウクライナ侵攻後、再び読まれている。解説を書いた養老さんにも「人間と戦争」にまつわる問いが各方面から寄せられる。

 養老さんは、解説の中で「都市文明の進化とともに戦争の地位は小さくなり、飼いならされていくだろう」と推論している。今回改めて人類が戦争に向かう理由を尋ねると、養老さんは「そこはいくら考えてみても答えは出ませんね。何しろあの2人でも、答えが出なかったんだから」と苦笑した。

 それでもこの難題と向き合い…

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