自分らしい晴れ着で家族と成人式を トランスジェンダー当事者ら企画
心と体の性が一致しないトランスジェンダーが、家族と一緒に成人を祝う場をつくる取り組みが始まった。性自認を周囲に知られたくないために希望の晴れ着を着られず、成人式に出ないトランスジェンダーも多い。親子が改めてお互いの思いや感謝を伝える機会になることも目指す。(重政紀元)
「違う性の着物」 断られている現状
「サッカーを続けさせてくれたから今の自分がいる」。7月、元女子サッカー選手の大川政美さん(31)=千葉県流山市=は千葉市内の写真スタジオで、母親の富士美さん(60)に宛てた手紙を読み上げた。
大川さんは生まれた時の性別は女性だが、選手引退後の26歳の時に性別適合手術を受け、戸籍も男性に変えた。式には黄色の紋付きはかま姿で臨んだ。
この舞台を用意したのは全国で着物店を展開する「いつ和」と、人間一人ひとりの違いや個性をユーチューバーとして発信している「ミュータントウェーブ」。団体のリーダー大嶋悠生さん(35)、山本朝陽さん(30)も元女子サッカー選手で、治療や手術を経て今の戸籍は男性。大川さんもメンバーだ。
きっかけになったのは、いつ…
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