中国・唐の伝奇小説「遊仙窟」 最古の写本、99年かけて後半発見

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西田健作
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 日本に初めて伝来した海外小説とされる中国・唐の伝奇小説「遊仙窟(ゆうせんくつ)」。大阪府河内長野市の金剛寺にある現存最古の写本で、これまで欠損していた後半部分が見つかった。写本の存在が報告されてから、99年が経過していた。

 「遊仙窟」は張文成の作品。日本には、奈良時代に伝わったとされている。神仙の窟に迷い込んだ主人公が、仙女の歓待を受け、詩のやりとりを通じて心を通わせ、一夜を過ごすという話だ。

 流麗な文体や、機知に富んだ会話や詩が盛り込まれていることも特徴で、今回の欠損部分を発見した京都国立博物館京都市東山区)の上杉智英研究員は「今で言うと、最先端の海外ドラマ。名文でも知られ、万葉集源氏物語にも影響を与え、日本では長く読まれてきた」と話す。

1918年に最古の写本が見つかってから

 中国では散逸したが、日本に…

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    今井邦彦
    (朝日新聞記者=歴史、考古学)
    2022年8月18日20時27分 投稿
    【視点】

     現在、京都国立博物館で開催中の特別展「河内長野の霊地 観心寺と金剛寺」。国宝・重文を伝える古寺があまたある京都の博物館で、なぜ大阪・河内長野のお寺をテーマに? と不思議だったのですが、同館が両寺の文化財調査をしていたのですね。  寺伝で