没落免れぬロシア、見透かされた国力衰退 元大使が語る侵攻6カ月

有料記事ウクライナ情勢

聞き手・牧野愛博
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 ロシアによるウクライナ侵攻から間もなく半年を迎えます。両国を巡る情勢に詳しい河東哲夫元駐ウズベキスタン大使は、双方とも手詰まりの状況とし、ウクライナ側の疲弊を指摘します。ただ、河東氏は「ロシアは長期的には没落への道は免れない」と語ります。

 ――この半年で、ロシアはどのような状況に陥っているのでしょうか。

 ロシア国内の状況はそれほど変わっていません。国民に対する動員(徴兵)令が出ていないため、大多数のロシア国民は、ウクライナ侵攻をひとごとのように感じています。西側諸国の制裁も現時点ではそれほど効果がないが、世論は「反欧米」で結束しています。

 ロシアが動員令を出していない背景には、世論の反発への懸念があります。遠隔地域で高給を条件に兵士を募ったり、以前から手厚い政府補助金を出している少数民族が住む自治共和国から部隊を派遣させたりしています。その結果、ロシアの都市部では、ウクライナ侵攻への関心がますます低下しているようです。

「ウクライナは疲弊している」

 ――ウクライナはどうでしょうか。

 メディアの報道では「ウクラ…

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