勝利目前で全員出場、リスクを冒してでも 2人の監督に共通する信念

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辻健治
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第104回全国高校野球選手権大会

 この夏、私が見た2度目の光景だった。

 11日の仙台育英(宮城)の今大会初戦、鳥取商との2回戦で遭遇した。

 10―0で迎えた九回の守り。仙台育英はバッテリーを交代した。

 2死となり、勝利まであと1アウト。さらに5番手投手がマウンドへあがった。ベンチ入り18人全員が出場を果たし、後続を断って勝利を手にした。

 試合後、須江航監督(39)は「この世代は入学からコロナに苦しんだ。どんな展開になっても全員使いたかった」と起用の理由を説明した。

 背番号14の岩崎生弥(いくや)は、宮城大会ではベンチ入りしていなかったが甲子園で抜擢(ばってき)された。この試合は八回に代打で登場し、2点適時打を放った。

 夏の大会初めての打席で、ラッキーボーイ的な活躍を見せた3年生。甲子園での遠征生活については「コロナにかからないようにできるだけ部屋に一人でいる。地元の人と会う機会は無いけど、応援されていると感じている」。

 これまで敗色濃厚のチームが試合終盤になって頻繁に選手交代をする場面は、数え切れないほど目にしてきた。

 最後の夏、出場機会が少なくても練習を続けてきた控えの選手に対して、ねぎらいの意味合いもあっただろう。

 一方、勝利を目前にしたチームが選手全員を出場させるケースは珍しい。

 最初に私が似た光景を見たの…

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