先制打放った九州学院の園村 村上慶と「2人主将」でチーム引っ張る

杉浦奈実
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18日、第104回全国高校野球選手権大会準々決勝 聖光学院10-5九州学院

 一回表1死二塁。「今までやってきたことを信じて、自信を持っていけ」というベンチからの声を背に、園村慧人君(3年)は打席に入った。狙っていた直球を振り抜くと、左中間に球が弾んだ。二塁走者がかえって先取点。一塁上でガッツポーズを見せた。

 その後、一時8点差をつけられたが、中盤、終盤とじわじわ点数を重ねた。「前のチームだとそのまま負けてしまっていたけど、耐えて追い上げることができた」。自身も熊本大会は5試合で3打点、甲子園でもここまでの2試合で1打点と苦しんできたが、五回にも1死二、三塁の好機にゴロを転がし、追い上げに貢献した。

 部員約70人をまとめる主将だ。新チームが始まった当初は「チームの細かいところまでみるのが大変だった」。甲子園で8強入りを目標に掲げたが、勝つイメージが持てないこともあった。8強止まりだった秋の県大会後、中学から同じチームの村上慶太君(3年)との2人主将に。園村君が指示を出し、村上君が声でフォローと役割を決め、チームを引っ張ってきた。

 春の大会で優勝し、その勢いのまま甲子園へ。大会前に新型コロナウイルスへの集団感染がわかり、出場できるかどうか不安になったこともあったが、「やれることをやろう」とぶれなかった。出場かなった舞台で、目標だった8強入りを達成した。村上君は「甲子園の舞台に立てたのは園村のおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」と話す。

 同校初の4強入りはかなわなかった。試合後、ベンチ入りした2年生たちに「あと2回戻ってきて、ベスト4に入れよ」と声をかけた。

 「チームとして、一つになれた。後輩たちにも、その姿を見せられた。自分たちの野球ができて、後悔はないです」。試合後、いつも通りはきはきと質問に答えていた声は、「正直、このチームでもっと甲子園で試合がしたかった」と話した時だけ少し詰まった。(杉浦奈実)