「大阪桐蔭の歴史で何番目かに成長したチーム」西谷監督がほめた魅力

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岡純太郎
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 18日の準々決勝で4―5と惜敗した大阪桐蔭。3度目の甲子園春夏連覇、さらに学校初の秋の明治神宮、春の選抜、夏の選手権の3大会完全制覇という「誰も見たことのない景色」に挑戦した世代だった。甲子園での戦いぶりを振り返る。

 大阪大会決勝で甲子園出場を決めた直後。星子天真主将(3年)は話した。

 「大会の序盤は自分たちとしてうまくいく試合がなかった。ベンチの空気感とか、試合の中身じゃないところで納得いかなかった」

 今年の大阪桐蔭の目指すべき野球。それは「試合が終わった後にナイスゲームと言われる野球」だった。

 「ナイスゲーム」と言われるために――。考えたのは、新チーム結成当初から掲げる「部員64人が束になって戦う」の徹底だった。

 その成果は、2回戦の聖望学園(埼玉)戦で出た。1回戦で先発した川原嗣貴(しき)君(3年)を除くベンチ入りメンバー17人全員が出場した。途中登板した小林丈太君(3年)は「最高に楽しかった」、青柳佳佑君(3年)は「めちゃくちゃ緊張したけど、幸せだった」と笑顔だった。

 スタンドから見守った石田寿也コーチも「星子たちが大切にしてきたものが出た。見ていてうれしかったです」と称賛した。

     ◇

 18日の準々決勝、下関国際(山口)戦。2、3回戦と同じように一回に2点を先制し、試合の流れをつかんだかに見えた。

 だが、相手打線はコンパクトなスイングで単打を重ね、食らいつく。

 大阪桐蔭が1点リードで迎えた九回表1死二、三塁。球場を包むような観客の手拍子が響く中、下関国際の打者が放った打球は中前に転がり、一気に2人が生還。逆転を許した。

 九回裏。最後の打者が三振し、ゲームセット。挑戦は道半ばで終わった。

 星子君は試合後、アルプススタンドで懸命な応援を送っていたベンチ入りできなかった3年生に対し、「ごめん」と口にした。そして涙をこらえながら、泣き崩れる仲間たちに、主将として「お前は悪くない」と励まして回った。

     ◇

 今年の3年生は、根尾昂選手(中日)らを擁して春夏連覇した2018年世代に憧れて大阪桐蔭の門をくぐった。入部当初から「自分たちも大阪桐蔭で春夏連覇したい」と西谷浩一監督との間で交わす野球ノートに書いた選手が多かった。

 しかし、20年の入学時にコロナ禍の影響が直撃した世代でもある。

 寮生活だったが、感染拡大防止で練習を制限。3学年を時間別に分け、寮の隣の小さなグラウンドで1時間ほど軽く体を動かすだけの日々が続いた。

 そんな環境でも、大好きな野…

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