「電子マネー30万円」「他言できない」 コンビニ店員は気づいた

良永うめか、中川史
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 詐欺を未然に防いだとして、愛知県警緑署と豊田署は今月、計5人に感謝状を贈った。

 緑署から感謝状を贈られたのは名古屋市緑区のJAみどり本店職員川合寛志さん(40)と金融部貯金本店長の久納正也さん(51)。

 6月23日午後7時ごろ、川合さんは店内のATMで70代男性を見かけた。携帯電話で「今、着きました」と伝えていた。丁寧な話しぶりを不審に思い、「ATM操作でお困りのことはありませんか」と声をかけた。男性は、銀行員を名乗る電話の相手を信じ切っているようだった。

 電話を代わった川合さんは男とのやりとりから「銀行員の対応じゃない」と感じ、男性にATMの操作をやめるよう説得。警察に通報し被害を未然に防いだ。

 窓口の営業時間外はATM付近に職員がいないことも多い。久納さんは「ATM付近を見回るなど日ごろから備えをしていました」と話した。

 署によると、この男性は前日も緑区内のコンビニエンスストアでATMを操作して、150万円の還付金詐欺の被害に遭ったばかりだったという。

 豊田署から感謝状を贈られたのは、セブン―イレブン豊田市篠原町上り花店の店長の竹村恵子さん(42)とアルバイト店員の中原田ブルーノさん(16)、豊田平戸橋郵便局員の小出杏奈さん(20)。

 6月19日午後2時ごろ、iTunesカードを持った70代の男性がセブン―イレブンを訪れ、電子マネーを「30万円分欲しい」と言われた中原田さんは高額なのを不審に思った。「他言はできない」と拒む男性から竹村さんが詳しく話を聞いて通報した。

 豊田平戸橋郵便局には7月11日昼すぎ、携帯電話で「郵便局に着きました」などと通話しながらATMを操作している60代の女性に小出さんが気づき、声をかけて被害を防いだという。小出さんは、特殊詐欺の前兆となる電話が管内にかかっていることを注意喚起する署からのファクスを見て警戒していたという。(良永うめか、中川史)