甲子園決勝は仙台育英3度目 下関国際は初、県勢としても37年ぶり

[PR]

 第104回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)第13日の20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準決勝2試合があり、22日の決勝(14時開始予定)は仙台育英(宮城)―下関国際(山口)の顔あわせとなった。決勝進出は、仙台育英が第97回大会(2015年)以来、3度目。宮城勢としては7年ぶり4度目。下関国際は初、山口勢としては37年ぶり8度目。両校ともに、春夏通じて初優勝を目指す。

 仙台育英は大会史上初めて東北勢同士による準決勝となった20日の聖光学院(福島)戦で18―4で勝利した。仙台育英は二回に7安打で11得点を挙げるなど、計19安打と打線がつながった。

 宮城勢の初の決勝は、第71回大会(1989年)の仙台育英。大学などを経てプロ野球ダイエー(ソフトバンク)に入団することになるエース大越基を軸に勝ち上がった。帝京(東東京)との決勝は、後に巨人などで活躍する吉岡雄二との投手戦になり、延長十回の末に0―2で敗れた。

 2度目の決勝は、第85回大会(2003年)の東北。現在は大リーグのパドレスでプレーする2年生エースのダルビッシュ有や2番手投手だった真壁賢守の活躍で、同校初の決勝進出。決勝は、選手の長所をつかみ、ここ一番で起用する「木内マジック」と言われた木内幸男監督が指揮する常総学院(茨城)との対戦だった。二回に2点を先行したが、その後逆転されて2―4で敗れた。

 3度目の決勝は、第97回大会(15年)の仙台育英。打線では平沢大河(ロッテ)、投手陣では佐藤世那(元オリックス)を軸とするチームは、準決勝で清宮幸太郎(日本ハム)らがいた早稲田実西東京)を下した。東海大相模(神奈川)との決勝は、序盤から先行されたが、六回に6―6で追いついた。しかし九回に東海大相模の小笠原慎之介(中日)にソロ本塁打を許すなどして6―10で涙をのんだ。

 下関国際は、準々決勝で今春選抜優勝の大阪桐蔭を、20日の準決勝では同準優勝の近江(滋賀)を8―2で破った。三回までに仲井慎の適時打などで2点を先行。その後追いつかれたが、六回に森凜琥(りく)の適時二塁打で勝ち越し、終盤もスクイズなどで加点した。

 山口勢は下関商が第25回大会(1939年)で初めて決勝に勝ち上がったが、決勝で海草中(現向陽・和歌山)に0―5で敗退。2度目の決勝進出は、第40回大会(58年)の柳井。決勝では、エース板東英二(元中日)がいた徳島商を4安打に抑えて7―0で下し、県勢で唯一となる優勝を成し遂げた。

 好投手池永正明が活躍した下関商は第45回大会(63年)で春夏連覇を目指したが、決勝で明星(大阪)に1―2で惜敗。県勢として2年連続決勝に進んだ第46回大会(64年)は、早鞆が高知に0―2で敗れた。

 第54回大会(72年)で、同校2度目の決勝に進んだ柳井は津久見(大分)に1―3で敗れた。第56回大会(74年)決勝は、防府商(現防府商工)が銚子商(千葉)に0―7で屈した。

 前回の決勝進出は「ミラクル宇部商」と呼ばれた宇部商で、第67回大会(85年)。決勝は西武などで活躍した清原和博桑田真澄(元巨人)がいたPL学園(大阪)に3―4でサヨナラ負けした。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません