第28回台湾危機で韓国が「迫られる決断」 今年の米韓演習が持つ特別な意味

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聞き手・牧野愛博
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 22日から北朝鮮への対応などを念頭にした米韓合同軍事演習が開かれ、4年ぶりに大規模な野外機動訓練が実施されます。韓国陸軍で中将を務め、今は韓国国会の議員となっている申源湜(シンウォンシク)氏は「韓米同盟の完全な復活」を意味すると指摘します。そして、米中関係が緊張するなかで、韓国も戦略的な決断を迫られているといいます。

 ――今回の米韓合同軍事演習の意義をどう考えますか。

 韓米同盟が2017年以前の姿に完全に戻ったことを象徴する演習です。平時において、演習は同盟を強化する有力な手段です。

 その意味で、韓米同盟は、(当時の)トランプ米大統領が大規模演習の中断を約束した18年6月の米朝首脳会談以降、弱体化したと言わざるをえません。

 日韓関係も最悪の状態に陥りました。日本には横田など7カ所の朝鮮国連軍の後方基地があります。日本は朝鮮半島有事の際、軍需分野などで、国連軍を後方支援する役割を果たします。その意味でも、韓米同盟は弱体化しました。

 今年5月に尹錫悦(ユンソンニョル)政権が発足して以降、日米韓の防衛対話や訓練が始まっています。8月もハワイ近海で韓日米と豪州カナダが参加する多国籍ミサイル探知・追跡訓練「パシフィック・ドラゴン」が行われました。(22日からの)米韓合同演習は、韓米同盟の完全復活を印象づける演習になると思います。

北朝鮮の核実験の兆候、韓国軍「把握できる」

 ――核実験の準備をしている北朝鮮の反発も注視されます。19日には、韓国が提案した非核化を条件に経済などを支援する「大胆な構想」を拒絶する姿勢を明らかにしました。

 大きな構図でみた場合、北朝鮮の核問題は悪化する可能性しかありません。北朝鮮が核開発の戦略を変えない限り、この構図は続きます。

 7回目の核実験の「準備は全…

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