米西部アリゾナ州フェニックス郊外の住宅街チャンドラー。米グーグル傘下のウェイモが運営する「完全無人運転」の配車サービスがあると知り、ショッピングモールの駐車場で呼んでみた。
スマートフォンに「ウェイモ・ワン」のアプリを入れ、目的地と自分の居場所を地図上で指定する。配車を頼むと、「6分で到着」の表示。配車アプリ「ウーバー」と同じ要領だ。
白いワンボックスが記者が立つ場所にピンポイントで止まった。
「こんにちは、イガラシ。この車はあなたのものです。前の座席には誰も乗っていません」
鉄の塊に運ばれた不思議な感覚
車内に乗り込むと、アナウンスが流れた。タッチパネル画面に表示された「乗車開始」というボタンを押すと、ドアが自動的に閉まり車が進み始めた。後部座席と運転席の間は透明のパネルで遮られ、ハンドルに触ることはできない。質問がある場合はボタンを押せば、アシスタントが対応してくれるという。
自動でハンドルがくるくると回り、片側3車線の大通りに出た。車は一気に加速し、制限速度の時速45マイル(約72キロ)に。運転手がいない状態で70キロ以上のスピードで公道を走っていることに、少し怖くなった。
サンフランシスコで「運転手…
- 【視点】
私も2019年に中国・深圳で自動運転車の取材をしました。「ウイライド」というメーカーの車に試乗したのですが、その時点で開発中の自動運転車がガンガン公道を走っていることにめちゃくちゃ驚きました。私が乗った自動運転車も、一般道路だけでなく交通量
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