「こんな生きづらい世の中で」 学校行けるかどうかより大切なこと

有料記事

聞き手・構成 浦島千佳
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 いつも以上にしんどい気持ちの子もいる夏休み明け。我が子が「学校に行きたくない」と言い出したら――。不登校の子どもを持つ保護者の集まり「名古屋北部不登校親の会」代表の柘植達志さん(59)は「学校に行けるかどうかではなく、その子が元気になるにはどうしたらいいかを考えて」と言います。親として、子どもの気持ちをどう受け止め、どう接したらいいのか。一番大切なことは何か。詳しく聞きました。

保護者も胸のうち吐き出して

 ――「親の会」について教えてください。

 月に1回、不登校の子を持つ保護者が集まる「例会」を開いています。参加者は5~10人ほど。会で心がけているのは、アドバイスをするのではなく、傾聴することです。

 不登校の子は一人ひとり通っている学校も担任の先生も違えば、家庭環境も異なります。だから、万能薬のような不登校克服のノウハウはありません。それぞれの道を切り開いていく必要があります。

 そのためにも、子どもが学校に行かないことによる不安や焦り、意見が合わない夫や妻、理解のない祖父母への愚痴など、苦しい胸のうちを「親の会」で吐き出してすっきりしてもらい、家に帰ったらまた笑顔で子どもと接してほしいのです。親がイライラしていて、子どもだけ元気になるなんてことはありません。

 ――保護者には何ができますか。

 私も2人の子どもの不登校で12年間ほど悩んできました。「親の会」に出合い、代表を引き継いでもうすぐ10年になります。100組を超えるお母さんお父さんに出会うなかで、確信を持てたことがいくつかあります。

 一つは、不登校になった時に自分を立て直すのは、その子自身だということ。

 機械は壊れたら自分で自分を直すことができないので、誰かに直してもらわなければなりません。でも、不登校になった子どもは違います。主人公として自分の人生を歩んでいくのは、親や先生ではなく、その子自身です。保護者の側が「私がなんとかしてやらなくちゃ」という間違った力の入れ方、距離の取り方をすると、子どもの側はますます窮地に追い込まれてしまいます。

「行きたくない」言ってもらえたらチャンス?

 ――どうしたらいいのでしょ…

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