BTSはなぜ闘わざるをえなかったのか 浅田彰さんが読み解く葛藤

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聞き手・定塚遼
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 「疲れ果てた」「ラップマシンになるのが仕事になってしまった」――。世界を席巻する韓国のアイドルグループ「BTS(防弾少年団)」がそんな胸の内を語り、ソロ活動へとシフトしたことは、世界中に大きな波紋を呼んだ。今回の動きの背景にあるものとは。そもそもBTSの世界的な人気の源泉は何なのか。批評家の浅田彰さんに分析してもらった。

 ――BTSは2013年、「防弾少年団」というグループ名でデビューしました。どんな意味が込められているのですか。

 「韓国では近年、経済成長とともに、極端な首都一極集中が進み、ソウルに家がある人とそれ以外の人の階級格差が決定的になりました」

 「ソウルのエリートの子どもが『金のスプーン』をくわえて生まれてくるのなら、BTSは地方出身者ばかりで、『土のスプーン』をくわえて生まれてきた者が多い。彼らを拾ったのも、大手ではない小さなプロダクションだった。彼らはソウルに出てきて、2段ベッドの並ぶアパートで共同生活し、地下のスタジオで1日16時間とも言われた猛練習を重ね、苦労の果てにここまで来た。彼らの音楽は、階級闘争の表現だったんです」

「防弾少年団」に込められた意味、世界をとりこにした理由、韓国と日本のアイドルの国際競争力、BTSが見せた新しい男性像――。浅田さんが縦横無尽に語ります。

大人社会からの「弾丸」を防ぐ

 「そこに世代間闘争が重なり…

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