第8回畑から石ザクザク 高校生が棒でつついてみたら、足元に環状列石
編集委員・宮代栄一
世界遺産 縄文遺跡をゆく⑧ 小牧野遺跡
青森市の小牧野遺跡は、縄文時代最大級の集落跡として知られる三内丸山遺跡から南へ9キロほどの場所にある。
車なら20分ほどだが、遺跡があるのはガイダンス施設である「市小牧野遺跡保護センター 縄文の学び舎・小牧野館」からさらに1キロ入った、荒川と入内川という二つの河川に挟まれた細長い台地の上だ。
「小牧野館」は廃校になった小学校を転用した展示施設だ。元の教室を上手に活用する形で展示室や遺物収蔵庫が設けられており、縄文時代の墓やストーンサークルなどについても学べるようになっている。
遺跡までは車がおすすめだが、歩くなら、舗装のされていない車1台がようやく通れる一本道を気力を奮い起こして登ることになる。後者を選んだ記者の息があがりかけたころ、急に視界が開けた。
目の前に丸い屋根の家が見える。「遺跡観察施設 小牧野の森・どんぐりの家」だ。そこから右手に少し歩くと、奥に黒っぽい石の散らばりが見えてきた。
小牧野遺跡の環状列石は19…