技能実習生と漁船団の絆が生んだ逸品 煮干しで作るインドネシア料理

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寺島笑花
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 ピリリと辛い唐辛子と、煮干しの深いうまみ。どこか懐かしいようで異国の香りを感じるこの味は、長崎県雲仙市の地元漁船団の技能実習生と地域住民らの交流から生まれた。雲仙市の煮干しとインドネシアの調味料「サンバル」が出会ってできた「ニボサンバル」だ。

 島原半島の南西部、橘湾に臨む雲仙市南串山町。カタクチイワシなどをとる、まき網船団「天洋丸」の技能実習生としてインドネシアからやってきた人たちが暮らしている。毎日の食事は自炊で、夕食のたびにサンバルをつくっていた。そのうちに漁港近くにある寮の前で、材料の唐辛子を育てるようになった。

 トマトやニンニク、香辛料などを混ぜて石臼ですりつぶしてつくるサンバル。「ご飯にものせるし、揚げた魚や焼き鳥、何にでも付けます」と話すのは、2017年に長崎にやってきたフェリさん(24)。付け合わせや調味料として食卓に欠かせない一品で、家庭や地域で味が異なるという。

 これを見ていた天洋丸のスタ…

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