砂漠や海でもつながる携帯サービスを提供へ スペースXとTモバイル
サンフランシスコ=五十嵐大介
米宇宙ベンチャー「スペースX」と米携帯大手「TモバイルUS」は25日、スペースXの衛星によるネット接続サービス「スターリンク」を使い、携帯電話が通じない遠隔地でもテキスト(文字)などが送れるサービスを提供すると発表した。来年末までに試験サービスを始める予定。世界全体への拡大に向け、米国外の通信会社との連携も呼びかけている。
新サービスは、スターリンクが新たに打ち上げる衛星と、Tモバイルの無線通信を使って提供する。通常の携帯回線が通じない山間部や砂漠、海上、被災地などからでもテキストが送れるようになるという。ハワイやアラスカを含む米国のほぼ全土をカバーし、将来的には音声通話やデータ通信にも広げる計画だ。
スペースXの創業者イーロン・マスク氏は同日開いた記者会見で「ハイキングで遭難して亡くなったり、吹雪で凍死したりした人のニュースを見てきたが、これからは連絡して助けを求めることができる。(新サービスで)人の命を救うことができる」と話した。(サンフランシスコ=五十嵐大介)