「共に成長」合言葉にアフリカ支援 中ロ対抗策も TICAD開幕
里見稔
第8回アフリカ開発会議(TICAD8)が27、28両日、北アフリカ・チュニジアで開かれる。新型コロナウイルスに感染した岸田文雄首相は出席をとりやめ、オンラインで演説する予定で、日本は「共に成長するパートナー」としてアフリカが抱える課題の解決に取り組むとアピールする。中国やロシアに傾き過ぎないように、連携を強化する狙いもある。
首相特使として参加する林芳正外相は25日夜(日本時間26日朝)、政府専用機でチュニジアに到着した。日本を出発する際、記者団に「TICADを通じて、アフリカの課題克服にともに取り組み、日アフリカ双方のさらなる成長につなげていく」と語った。
TICADは1993年以降、日本が主導し、国際機関と一緒に開催してきた。日本は、アフリカを「格差や環境問題などグローバル経済の矛盾が集中しつつも、ダイナミックな成長が期待できる」と位置づける。TICADでは、安定的な成長を目指し、社会課題解決型ビジネスへの投資促進、保健・医療や農業といった幅広い分野での人材育成などを打ち出す。
覇権主義的な動きを強めるロシアと中国への対抗策も講じる。
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