第30回なぜ、アラブは独自外交を始めたのか、上村司政府代表に聞く(上)

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聞き手・牧野愛博
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 サウジアラビアなどアラブ諸国が、独自外交を展開しています。民主化運動アラブの春」の発端となったチュニジアでは最近、憲法改正による大統領権限の拡大を懸念する声が上がっています。中東・北アフリカの世界に詳しい上村司政府代表(中東和平担当特使)に、その背景を尋ねました。

 ――バイデン米大統領が7月にサウジアラビアを訪問しました。2018年に起きたサウジ人記者殺害事件で、バイデン政権は、ムハンマド皇太子が殺害を「承認した」とする調査報告書を公表しています。そのバイデン氏がムハンマド皇太子とグータッチする写真は衝撃的でした。

 記者殺害事件以降、バイデン氏を含む米民主党政権とサウジの関係は冷え切っていました。あの写真は、国営サウジ通信が撮影したものです。「米国がすり寄ってきた」というサウジ側が発したいメッセージを象徴したものと見て良いでしょう。

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