困難の先 見いだす希望の灯 石巻でリボーンアート・フェス
東日本大震災の被災地、宮城県の石巻で「人が生きる術(すべ)」をキーワードに2017年に始まった総合芸術祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)」。第3回展の後期展示が20日から開かれている。震災後11年が経ち、コロナに戦争と、世界が大きな不安に襲われる今、困難を超えた先の希望を見いだそうとする力強い作品がそろう。
震災被害の大きかった、南浜地区。海沿いに広がる、約38ヘクタールもの広大な「石巻南浜津波復興祈念公園」一帯は後期のメイン会場のひとつだ。かつて住宅が立ち並び、津波ですべてがのみ込まれた場所。復興と鎮魂のために整備され、市、県、国がそれぞれ管理しているが、ひとけのなさが目立つ。「公園の成り立ちはアンバランスで、この場所には何かが抜け落ちている。アートの力で活性化させたかった」とキュレーションを手がけた和多利恵津子・ワタリウム美術館長は話す。
宮城・石巻を主な舞台に、2年に一度開かれる総合芸術祭。新型コロナ再拡大の影響で、当初予定から延期された第3回展の後期展示が、10月2日まで開かれています。終わりのみえないコロナ禍と、戦争。キュレーターの一人、和多利恵津子さんは、復興支援をこえて「次のステージ」を目指したといいます。
このエリアの象徴となるのが…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら