老朽原発の美浜3号機、あす起動 トラブル続き安定運転に難しさ

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野口陽 山野拓郎 佐藤常敬
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 関西電力は29日、トラブルが相次ぎ運転再開を延期していた福井県美浜原発3号機(出力82万6千キロワット)について、30日に原子炉を起動、9月1日に発送電を再開すると発表した。当初の予定よりも20日遅れとなる。3号機は運転開始から40年以上が経つ老朽原発。原発の安定的な運転の難しさが、改めて浮き彫りになった。

 今月12日に発送電を再開する予定だったが、1日に原子炉補助建屋内で放射性物質を含む水約7トンが漏れていることが見つかり、延期していた。昨年6月の定期検査時に部品を交換した際、容器のふたを締めるボルトが、規定値の5分の1程度の力でしか締められていなかったことが原因だった。関電の調査の結果、手順書に誤った規定値が書き込まれていたこともわかった。

 関電はその後、23日の起動を予定し調整したが、再びトラブルが起きた。21日に1次冷却系統のタンク内の圧力が一時、保安規定に定める規制値を下回る事態が発生し、さらに延期に。足場を設置する作業の際、資機材がタンクの一部に触れたことが原因とみられる。

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