香港では、新型コロナウイルスの抗原検査キットが自宅に「備蓄」されているのが、当たり前となっている。
しかも、1個や2個ではない。
「一人暮らしだけど、50個はあるかな」
大学に勤める40代の香港人の友人は、こともなげに言った。
政府から無料で配られたものが20個、自分で買い足したのが20個、そのほか職場からも配られた。
別の友人に聞くと、やはり母親と2人暮らしの家に60個あるという。
これほどの数が常備されているのは、キットによる検査がすでに「マスクの着用」と同じように特別なことではなく、日常生活の中に溶け込んでいるからだ。
近所の薬局や雑貨店に行けば、日本円で1個数十円~100円くらいの値段でも買える。
日本でも一般用の医薬品扱いとなり、インターネットでも入手できるようになる。「セルフ検査」が先行する香港ではキットがどのように使われているのか。
「なんだか、のどがイガイガするな……」
8月中旬の週末、体調の異変を感じた金融会社に勤める香港人の女性(48)は、「もしかして」と思ってすぐに、自宅にあった検査キットを取り出した。
「自分で検査」広がった結果、どうなった?
付属のめん棒を鼻の2センチほど奥の方に入れ、軽く数回まわす。それを検査薬が入った小さな容器に入れ、測定キットに3滴を垂らし、浮かび上がる赤とピンク色の線が1本なら陰性、2本なら陽性だ。
待つこと15分。2本が浮か…
- 【視点】
日本とのあまりの違いに驚きます。日本(少なくとも東京)ではこの夏、薬局で抗原検査キットが売り切れ、買えない事態がおきました。1億8千万回分がメーカーの在庫としてはあったのに、です。そして発熱外来には検査を求めて受診者があふれました。なんとか
…続きを読む

新型コロナウイルス最新情報
最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]