昭和レトロな姿、復元お披露目 国の有形文化財、旧緒方村役場庁舎

村上伸一
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 大分県豊後大野市にある旧緒方村役場の建物の復元工事が完了し、近隣住民にお披露目された。昭和初期の木造建築の官公署として県内で唯一残る建物で、国の有形文化財に登録されている。街を見下ろす小高い丘の上にあり、洋風のしゃれた雰囲気が人目を引く。

 建物を管理する豊後大野市資料館によると、旧緒方村役場は90年前の1932(昭和7)年、緒方村と南緒方村の合併を記念して建てられた。木造2階建ての延べ床面積408・8平方メートルで、1階は役場事務所、2階は議場に使われた。当時の職員は村長ら16人で、村議会議員は18人いたという。

 その後の合併で役場が移転したため、58年からは旧緒方町公民館、65年からは医師会立の准看護学院として使われた。92年以降は空き家状態だった。

 97年には、役所の木造建築物として県内で唯一残っているという重要性や、建物内の天井に設置された菊の花の石膏(せっこう)レリーフ、玄関の柱に多数の溝が刻まれたスクラッチタイルが使われていることなどが評価され、国登録有形文化財になった。

 豊後大野市は保存を求める住民らの声を受けて、昨年8月に復元工事を始め、今年6月に完成。工事費は約8600万円という。

 7月28日にはお披露目があり、近隣住民ら約30人が参加。大きな窓が多く、丘の上で風通しのよい建物の中で市職員から説明を聞いた。市は今後の利用方法をまだ決めていないが、中の見学や会合での使用などの要望があれば、相談に応じるという。問い合わせは市資料館(0974・24・0040)へ。(村上伸一)

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