斎藤工も買った「空席」 コロナと闘う老舗の底力 苦境で「原点」へ

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佐藤美鈴
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現場へ! ミニシアターは今②

 「シネマスコーレを解剖する。~コロナなんかぶっ飛ばせ~」。こんなタイトルのドキュメンタリー映画が7月、各地のミニシアターで公開された。

 映画の主役は、名古屋市にある老舗ミニシアター「シネマスコーレ」。1983年に故・若松孝二監督によって創立され、インディーズやアジアのとがった作品を上映し続けてきた。

 2020年4月。コロナ禍の緊急事態宣言を受け、映画館は軒並み休業を余儀なくされた。「昭和天皇が亡くなったときは半日だけ。37年やってきて、一日も休んだことはなかった」というシネマスコーレの灯(あか)りが、40日間、消えた。

 支配人の木全(きまた)純治(73)と副支配人の坪井篤史(43)は動いた。収入を補うため、過去に製作した作品を配信で見られる試みを始めた。劇場支援のオリジナルTシャツは2千枚売れた。

 感染防止のためのガイドラインを手に愛知県庁を訪ね、映画館を休業要請の対象から外すよう求めた。さらに県内の関係者らに呼びかけ、映画館がいかに換気されているかを実証実験で可視化。県の興行協会が公表した映像は、各地の映画館で上映前に流された。

 支援の輪も広がった。「わずかですが」と常連客が寄付を持ってきた。「初めての経験だった」と木全は振り返る。

 昨年5月には、俳優の斎藤工

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