モーター大手の日本電産は2日、社長兼COO(最高執行責任者)の関潤氏(61)が同日付で辞任したと発表した。日産自動車出身の関氏は、創業者の永守重信会長(78)から後継指名されていた。社外からの後継者登用に行き詰まった同社は今後、社内から候補を選ぶ。絶大な存在感を示す創業者の後継者探しが決着するかは見通せない。(栗林史子、中村建太)
午後5時からオンラインで開催された会見には、永守氏と、副会長から社長に就く小部博志氏(73)の2人だけが出席。関氏の姿はなかった。
「(関氏に)経営手法を学んでくれと頼んだが、だめだった」「社員よりもっと良いのが外部にいるんだという思い込みがあった」。永守氏は自らの判断を「間違った」と強調した。
外部から招いた永守氏の後継…
- 【視点】
自らの経営哲学を重視する日本電産の永守重信会長が社内ではなく、社外に後継者を求めてきたのは不思議でした。社長を辞任した関潤氏は以前、「特徴のある日本電産に社長でポッと入る難しさを感じた」と言っていたそうです。永守氏の考えが徹底された日本電産