ムーミンとミストで涼 飯能の「パーク」、夏休み終わっても好調
童話「ムーミン」の世界観を体感できる埼玉県飯能(はんのう)市の「ムーミンバレーパーク」が、子どもたちの夏休みが終わっても人気だ。25日まで三つの場所でミストを出すイベントを開催中で、来場者が涼を楽しんでいる。インバウンド需要を見込み2019年に開園したが、コロナ禍で打撃を受けた。「ウィズコロナ」の今後に期待が集まっており、園は「多くの人に楽しんで欲しい」としている。
開園は2019年春。キャラクターの権利を持つフィンランドの会社などがアジアにテーマパークをつくろうと計画し、同国と森林面積の割合が似通っている飯能市に白羽の矢が立った。約7・3ヘクタールの土地にムーミン一家の屋敷や物語を体感できるアトラクションが並ぶ。フィンランド以外でこうした施設があるのはここだけだ。
元々はインバウンド効果を見込んでおり、18年には埼玉県と観光促進で連携していく協定も結んだものの、コロナ禍で来園者が激減。19年度に51億円を超えた運営会社の売上高は、20年度に21億円まで落ち込み、21年度も22億円という状況だった。ただ、入国制限の段階的な緩和で問い合わせが増えてきているといい、園の期待は大きい。
園は9月最初の週末だった3日も、たくさんの人でにぎわった。ムーミンの大ファンという宇都宮市の園児飯山心結(みゆう)さん(6)は、5日の誕生日を前に両親の車で2時間かけて初めて来園した。「ムーミンに会えてうれしい。(ミストは)涼しくて気持ちいい」と、妹の心葉(このは)ちゃん(4)と一緒に大喜びだった。
園はミストのほかにも様々な催しを開催中。問い合わせはナビダイヤル(0570・03・1066)へ。(大西英正)
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