ジョンソン英首相の後任としての英保守党党首にトラス外相が決まった5日、ウクライナ南部オデーサ郊外フォンタンカ市の「ボリス・ジョンソン通り」には、ジョンソン氏の退任を惜しむ声があった。
ジョンソン首相はロシア軍のウクライナ侵攻後、武器供与を呼びかけるなど、ウクライナ支援の先頭に立ってきた。フォンタンカ市は4月、これに感謝の意を表して、ソ連時代のロシア人詩人の名を冠したマヤコフスキー通りを「ボリス・ジョンソン通り」に改称すると決めた。
5日訪ねたこの通りは、黒海を望む高台の住宅街にあった。小ぎれいだが、なんの変哲もない街路。各戸の庭には、ブドウやリンゴがたわわに実る。どの家の表札も旧名の「マヤコフスキー通り」のままで、「ジョンソン通り」の表示はどこにもない。
平日の午後で人影は乏しい。自転車で通りかかった街路の住人ビクトルさん(61)は、「通りの改名について市議会で採択すると聞いたが、その後何の音沙汰もない。すでに名前が変わったのかどうかもわからない」と話した。もっとも、この日ジョンソン氏の後任が決まるとは知っていた。「ナイスガイだっただけに、退任は悲しいね。次の英首相も、これまで通りウクライナを支えてほしい」
住人のアニシアさん(86)…

ウクライナ情勢 最新ニュース
ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]