第4回止まらぬアフリカの物価高 日本製品は「割安」、低所得者向けに好機
今泉奏
アフリカの物価上昇が止まらない。1年で1割ほどのペースで上がり続けている。その結果、日本は相対的に「安い」存在になり始めている。
ケニアの首都ナイロビの複合ビルにある和食店「KAI」。昼間から地元のビジネスマンたちが訪れ、1人前2千ケニアシリング(約2200円)のすしセットに舌鼓を打つ。日系企業で働くケニア人の客は「サーモンが好き。脂がのっていて最高だ」と笑う。
かつてナイロビの和食店は、ほとんど外国人しか訪れない場所だった。都市部でも大半のケニア人が数百円で昼食を済ませていることを考えると、かなり高額だからだ。
だが、いまKAIの客の3分の1ほどがケニア人となっている。経営する福居恭平さん(39)は「高くても日本食を楽しみたいという高所得層の広がりを感じている」と話す。
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