日本とインドの外務・防衛閣僚会合(2プラス2)が8日に日本で開かれた。ロシアによるウクライナ侵攻後、日本や欧米が対ロシア批判を強める中、インドは歴史的につながりの深いロシアとの関係を維持。その一方で、対中国を念頭に日本や欧米にも接近しており、したたかな全方位外交を貫いている。
隣国のパキスタンや中国との国境対立を抱えるインドは、主要兵器の半分近くをロシアからの輸入に依存する。ロシアとの関係悪化は、自国の安全保障面に大きく影響を及ぼすため、ウクライナ危機後も対ロシア制裁には参加していない。欧米各国が買い控えるロシア産原油も購入量を増やすなど、国益の確保も重視する。
インドのモディ首相は7日、ロシア極東のウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムでオンライン演説し、「ウクライナでの紛争後、我々は外交と対話の必要性を強調してきた。紛争を終わらせるための全ての平和的努力を支持する」と述べた。「ロシアとのパートナーシップを強化したい」とも語り、エネルギーや製薬、鉄鋼産業などでの印ロ関係の強化にも期待感を示した。
一方、日本や欧米諸国に配慮…