崩壊した倉庫、以前から雨漏りや壁にひび 死亡社員は車内で休憩中

水田道雄、前田健汰
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 山口県下関市で雑貨卸会社「辻豊」の倉庫の一部が崩れて社員3人が死傷した事故で、県警は8日、原因を調べるため、現場の実況見分を始めた。午前8時すぎから警察官約20人が、がれきや押しつぶされた車が残る現場の撮影や、壊れた建物の計測などをした。

 倉庫は一部が3階建ての鉄骨造りで、築50年を超える。7日午後1時すぎ、道路側に張り出したひさしと2階部分が崩落し、倉庫の前にとまっていた3台の車が下敷きになった。

 県警によると、それぞれの車に乗っていた3人のうち、樋口善彦さん(55)が頸髄(けいずい)損傷で死亡。2人が背骨の骨折や首のねんざなどのけがをした。

 7日夜に記者会見した辻豊の辻賀光(よしみつ)社長(50)によると、倉庫だった2階は化粧雑貨などの商品を置いていた。最近、荷重が増した状況はなかったという。

 2階は以前から大雨の際に雨漏りがしており、いったんは修理で改善されていたが、8月中旬に「壊れた所にかかる部分」に再び雨漏りがみられ、「修繕しようとしていた」という。

 また、建物は老朽化が進み、これまでに壁面のひびなどを修理。1年ほど前には、全体を建て替える費用の見積もりもしていたという。

 亡くなった樋口さんは昼食後、車内で休憩していたという。辻社長は会見で「口数が少なくまじめな社員。私の年上のいとこで、兄のような存在だった」と肩を震わせた。「今回の事故は会社の責任」と述べた。(水田道雄、前田健汰)