参列する外国首脳を首相が「フライング」発表 国葬の是非問われ転換

国葬

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 安倍晋三元首相の国葬をめぐり8日に開かれた国会の閉会中審査で、岸田文雄首相は参列する外国首脳の一部を公表した。当初はセキュリティーの観点から国葬の3日前に公表する考えだったが、急きょ方針転換した。

 首相は8日の衆院議院運営委員会で、米国のハリス副大統領カナダのトルドー首相、インドのモディ首相、豪州のアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家主席欧州連合(EU)のミシェル首脳会議常任議長らの名前を列挙した。

 政権は、外国要人の参列を、国葬をめぐる「正当性の支え」としていた。この日の答弁でも、首相は「来日する各国要人と集中的に会談を行い、安倍元総理が培った外交的遺産をわが国としてしっかり受け継ぎ、発展させるという意志を内外に示していく」と訴えた。

 これまで具体的な要人の名前について明らかにしていなかった。外務省関係者は「外国要人の日程は急に変わることもある。さらに警護の観点からも事前公表はあり得ない」と指摘。同省は返事がない国に対して問い合わせている最中でもあり、「要人リスト」は国葬3日前に公表する方針だったという。

 しかし、国葬の是非が問われる事態になり、首相官邸は急きょ方針を変更。参列する要人をすでに連絡した国に対し、同省は公表への同意を得る作業に追われた。

 こうして「フライング」発表されたのが今回の国々の首脳だった。同省幹部は言う。「主要国を含まないと格好がつかなかった。とにかく形にはなった」