京大が無料公開動画「終了」表明 学内外から異議「時代に逆行」

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北村有樹子
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 誰でも無料で国内外の大学のオンライン講義が受講できる仕組み「MOOC(ムーク)」をめぐり、京都大学が揺れている。京大は国内では先駆的にムークに取り組んできたが、突如、撤退を表明。「時代に逆行している」などと反発の声が続出し、一部講座を継続する方向へ転換した。

 京大は2013年、米マサチューセッツ工科大とハーバード大が設立したムーク団体の一つ「edX(エデックス)」に日本から初めて参加した。

 現在、160以上の大学が参加し、日本からは東京大学大阪大学なども加盟している。京大は前総長の山極寿一氏らによる、霊長類学や人類社会の進化をテーマにした講座を含め、14講座を公開。これまでに世界各国から27万人以上の受講があったという。

 ところが今年、「組織見直しの一環」として、エデックスの運用をサポートする学内の組織「京都大学高等教育研究開発推進センター」が、9月末に廃止されることが大学の役員会で決まった。これを受けて8月、エデックスを含め、センターが運営してきた業務のほぼすべてが終了することが発表された。

 センター長の飯吉透教授は、「廃止の理由が明確に示されておらず、ほとんどの業務が引き継がれなかったことも含めて納得がいかない。エデックスをはじめとした授業のオンライン化は時代の流れ。コロナ禍もあり、オンライン講座は必要不可欠で、時代に逆行している」と話す。

 コンテンツを配信してきた研究者らからも疑問の声があがる。

 京大化学研究所の上杉志成教…

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