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【そもそも解説】オミクロン対応ワクチン 「BA.5用」待つべきか

有料記事新型コロナウイルス

神宮司実玲、野口憲太、編集委員・田村建二
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 新型コロナウイルスオミクロン株に対応したワクチンの接種が始まりました。「BA.1」に対応したものに加え、いま流行の中心となっている「BA.5」に対応したワクチンも接種が始まりました。ワクチンはこれまでのものと何が違うのか。効果はどうなのか。分かっていることをまとめました。新たな情報が明らかになるのにあわせ、随時更新します。

 Q オミクロン株に対応したワクチンとは?

 A これまでのワクチンは、新型コロナが流行した初期の中国・武漢由来のウイルス株に対応した成分が含まれている。

 新たなワクチンは、この武漢由来のウイルス株と、いま感染の中心になっているオミクロン株に対応した成分の二つが含まれている「2価ワクチン」だ。具体的には、世界的に昨冬流行した「BA.1」というタイプ(系統)と、「BA.4」および「BA.5」というタイプに対応している2種類のワクチンがある。

 ワクチンには、感染にかかわりの深いウイルスのスパイクたんぱく質の情報が含まれている。そして、BA.4とBA.5のスパイクたんぱく質は基本的に同一だ。

 だから、BA.4およびBA.5対応のワクチンには武漢由来に加えて、もう一つのスパイクたんぱく質の遺伝情報を盛り込み、これでBA.4とBA.5のいずれの系統のウイルスにも対応することを想定している。

 日本などで現在、流行の主流になっているのはBA.5系統だ。だから、BA.4は略して「BA.5対応ワクチン」と呼ばれることも多い。

 BA.1対応のワクチンは、米ファイザー社と、米モデルナ社の2社がそれぞれ厚生労働省に承認申請し、厚労省が9月12日に承認した。

 BA.5対応ワクチンについても、米ファイザー社が先行して承認を申請し、10月5日に承認された。モデルナ社のBA.5対応ワクチンも、11月1日に承認された。

 BA.1対応ワクチンについては、9月20日から、4回目接種の対象となっている60歳以上の高齢者や、持病のある18歳以上の人、医療従事者から接種が始まった。10月半ばをめどに、2回接種済みの12歳以上のすべての人に対象を広げて、接種を進めている。

 BA.5対応ワクチンが承認されたことで、配送はこちらのワクチンに切り替えられ、順次接種が始まっている。

 Q なぜ、今回のワクチンが必要になったの?

 A ウイルスに感染したり、ワクチンをうったりすると、次の感染を防ぐための免疫機能が体に備わる。しかしオミクロン株は、アルファ株やデルタ株といった従来の変異株に比べて遺伝子の違いがより大きく、これまでの感染や従来のワクチン接種でできた免疫機能をすり抜けて感染してしまいやすいとされている。このため、オミクロン株に対応したワクチンが求められていた。

 

 Q 効果はどのくらいあるの?

 A BA.1対応ワクチンに関する臨床試験のデータによると、4回目の追加接種に従来のワクチンを使った場合に比べ、今回のワクチンを使ったほうが、体内でオミクロン株に反応する「中和抗体」が多くつくられた、とされている。

 ファイザー社のデータでは、56歳以上で、BA.1系統に対する中和抗体の量が、従来のワクチンを使う場合の1.56倍に増えた。モデルナ社のデータでも、18歳以上で、1.75倍に増えていた。

 さらに、BA.1系統に対するものに比べると少ないものの、BA.5系統に対しても中和抗体の量は増えていた。BA.1対応ワクチンは、BA.5系統ウイルスへの感染を防ぐうえでも、一定の効果があるとみられている。

 接種後の副反応については、両社とも、従来のワクチンと、おおむね同じだったとしている。

 ファイザー社のBA.5対応ワクチンについては、同社が11月4日に、「56歳以上の人では、BA.5系統などへの感染を防ぐ中和抗体の増え方が、従来型ワクチンの約4倍にのぼった」と発表した。

 厚労省はこの発表以前、「BA.5系統のウイルスの性質はBA.1系統と大きくは変わらないので、効果についてもBA.1対応ワクチンと大きな違いはない」としていた。

 Q 中和抗体の量が増えたことには、どんな意味があるの?

 A 中和抗体の量はあくまでワクチンの効果の目安にすぎない。

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