あこがれの「RIKKIO」胸に故郷へ 野球に救われた少年のいま

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宮脇稜平
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 「こっちの方が球を捕りやすいでしょ」「いいね、足がスムーズに動いている」

 津波が押し寄せた、その跡地に立つ「奇跡の一本松球場」。8月上旬、4年で内野手の蒲生潤さん(22)が、中学生約30人が参加した教室で捕球のコツを教えていた。自身もかつて指導を受け、「RIKKIO」のユニホームに憧れた。だからこそ熱が入る。

 「夢や希望をもってプレーしてほしい」。そう願うのは、白球を追うのもままならない日々のなか、目標を追うことで前に進めた経験があるからだ。

 2011年3月11日、陸前高田市立広田小の4年生だった。授業中に強い揺れに襲われた。避難するよう告げられ、高台に向かう途中、津波にのみ込まれる街が見えた。自宅は津波の被害を免れ、家族も無事だった。ただ、週6日練習し野球を中心に回っていた生活は一変した。

 学校は約1カ月後に再開した…

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