わが子の園でも起きたバス置き去り事故 「ありえない」が生んだ慢心
静岡県牧之原市の認定こども園の送迎バス内で3歳の女の子が心肺停止の状態で見つかり、亡くなった。一歩間違えば命に関わるような事故は、他の園でも起きている。
愛知県内の私立幼稚園では今年5月、通園バスに園児が数十分にわたって取り残される事故があった。たまたま園に用事があって通りかかった保護者によって発見され、助け出された。運営する学校法人と園に通う保護者に、話を聞いた。
園児が真っ赤な顔で
学校法人などによると、事故が起きたのは5月19日。園児16人と添乗員を乗せた通園バスが午前9時45分ごろ、園に到着した。
この園では、乗車時に検温表をカゴに入れて預かり、降車時に園児に返すことで、全員がバスを降りたか確認することになっていた。また、園児の降車後に車内のすべての席をアルコール消毒し、忘れ物がないか確認することになっていた。しかし、この日はいずれも怠り、車内に園児が1人取り残されてしまった。
午前10時15分ごろ、たまたま園に用事があって訪れた別の園児の保護者が、真っ赤な顔で泣きながらバスの窓をたたいている園児を発見。園児を救出し、教員と保護者で水分補給や体を冷やすといった処置を取ったという。
通常と違う行動、確認不足に
置き去りはなぜ起きたのか。
学校法人などによると、この…